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『ある過去の行方』 

ベルリンで三冠を獲った『別離』に続くイラン人監督のアスガー・ファルハディの新作をル・シネマで観た。
GWの中日の平日、しかも雨。
思ったよりも客が少ない。
それはそれで快適なのだけれど、『別離』を観た人ならこの映画も観たくなると思うのはボクだけの感想なのか?

ある過去①

空港へ出迎えに来たマリー(ベレニス・ベジョ)と飛行機から降りてきたアーマド(アリ・モッサファ)の出会いからして意味深である。
後で分かるのだが二人は元夫婦で、正式な離婚手続きの為にイランからアーマドがフランスへやって来た。
二人は雨の中どうやら娘が通っているらしき学校に迎えに行くが、会えない。

マリーの家に到着し、そこに二人の幼い子供がいる。
アーマドは一人の女の子とは仲の良い知り合いだけど、もう一人の男の子とは初見みたい。
マリーの車の中で発見する男の免許証。どうやらマリーが乗った車はその男のものらしい。

ある過去②


注意深く画面を見続けていくと、
今度は車の持ち主がサマール(タハール・ラヒム)でマリーの今の男だと判る。
そして、サマールが家に居た男の子の父親だとも判断がつく。
段々と人間関係が判明してくるが、まだまだ謎が一杯。
アーマドがマリーの家に居ると、娘のリシュー(ポリーヌ・ビュルレ)が帰って来る。
彼女も幼い女の子もアーマドとは仲が良いがアーマドの子供ではない。
どうやら二人の女の子はマリーの更にもう一人前の元夫との子供らしい。
(この元夫は映画には登場しない)

ある過去③

そして、その後一番肝心な事が判って来る。
マリーの現在の男であるサマールには自殺未遂で植物状態になった妻が居る事。
その上、マリーはサマールの子を宿しているという事。

さてさて、この後どうなるか?

イラン人のアーマドは良い男だけど、この物語の主たる人物ではない。
云わば太鼓持ち的な役割だ。
つまりマリーを除けば、後から出てくる人物の方が物語にとって段々と重要な人物になってゆく。
なんだかサスペンス映画みたいな趣だが、
この映画の狙いはそうではない。
実に巧みな人物造形が成されている。

だから複雑極まりないこの映画だが観客は飽きずに見続けている。

ある過去④

日本人の今の監督で、これほど巧みな人物描写が出来る監督はそう多くない。
14歳の娘役のリシューのみならず、二人の幼い子供たちの人物造形にもすべて納得のゆく演出が成されている。
その事には感服するだけだ。

ある過去⑤

『アーティスト』のベレニス・ベジョ。
そして、『パリ、さまよう花』のタハール・ラヒム。
それらの映画の印象が強い二人だが、この映画の印象は更に強く深いものになった。
特にベレニス・ベジョには、女を感じた。


映画のラストには、サマールの妻の自殺未遂の原因が分かりかけてくる。
でも、サマールの手を握る植物状態の妻の心の中は誰も見えない。

映画に病みそうな、
夜だった。



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2014. 05. 01. (Thu) 15:22  [映画コメント:0  トラックバック:0

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