≪ 2017. 07 12345678910111213141516171819202122232425262728293031 2017. 09 ≫

プロフィール

総合系釣り師ナベ

Author:総合系釣り師ナベ
FC2ブログへようこそ!

最新記事

最新コメント

最新トラックバック

月別アーカイブ

カテゴリ

FC2カウンター

スポンサーサイト 

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
--. --. --. (--) --:--  [スポンサー広告コメント:-  トラックバック:-

『ハート・ロッカー』 

 去年の米アカデミー賞の外国作品賞が『おくりびと』だった。
その記事を日本の新聞は一面で伝え、テレビではこぞって滝田監督をとりあげ彼の田舎の両親までテレビ出演したりのお祭り騒ぎだった。
 全く日本のマスメディアの程度の低さに呆れてしまう。
米アカデミー賞はあくまでアメリカの映画業界の宣伝の為の賞であり、ヴェネチアやカンヌといった国際映画賞とは違う。
だからどんなに良い作品でもアメリカ以外の国籍の映画は外国賞とまりだ。
 ボクの友人で老舗映画雑誌の編集長で脚本家のA氏の言葉を借りれば
「たかだかアメリカの業界の賞が絶対的な価値かどうかは、ちょっと考えればわかりそうなものだ。新聞の一面で取り上げるなんて日本だけ、政治も映画も(アメリカの)従属国です。」
となる。
更に、
「(『おくりびと』は)死を扱った映画で、アフガン増兵とか言ってる戦争中のアメリカに触れないで『ベリーハッピー』なんて言ってる監督は情けない」
と切り捨てていた。
まっ、芸人が「ベリーハッピー」ならまだしも、実際に戦争を継続中のアメリカで言う映画監督のスピーチにしては間が抜けすぎていて、恥ずかしい。

 ボクのアカデミー賞の記憶は『パットン大戦車軍団』で最優秀主演賞をもらうことになったジョージ・C・スコットにさかのぼる。
青春期に見た『パットン~』の映画の凄さもさることながら、当時すでに老境に入っていたジョージ・C・スコットの背筋のピーンと張った快演にしびれた。
そして、更に驚いたのがアカデミー賞の受賞拒否だった。
実に彼らしく、あっぱれな思いがした。
 ウッディ・アレンがやはり受賞式に出ないでクラリネットを吹いてたのは有名な話で、ヴァネッサ・レッドグレーブのアメリカ批判の受賞スピーチも記憶に新しい。

「ボクはアメリカ人は好きだけど、アメリカという国は嫌いだ」
 
 そして十数年前に、何を血迷ったのか日本アカデミー賞というのが日本に出来上がった。
こんなことをしていたのでは日本映画はアメリカ映画のコピー市場のままだ。
いつまで経ってもアメリカから見下げられたままで日本の映画界としての気概も矜持もない業界になり下がったと、その時思った。

プロ野球がいつまでたってもMLBに勝てないのと同じだ。
WBCで世界一になっても、
イチロー、松井、松坂と、どんどん日本プロ野球を捨ててる。


 さて、今年の受賞作『ハート・ロッカー』だ。
まあ、『アバター』よりはマシなのは確かだ。
『アバター』はあくまで作り物の世界だ。CGやアニメはやっぱり嘘だ。
それに、「3D」というのがどうもいけない。
「3D」というのは、昔からある。それがいまだに普及しないのはわけがある。
メガネも億劫だし、50年前に比べ大した進歩もない。
むしろ昔のメガネをかければ、美女の服が透けて見える(?)映画の方が、夢があった。

 それに比べて、『ハート・ロッカー』はイラク戦争が舞台でとてもリアルに迫ってくる。
より真実に近い現実があったし、評価できるところが沢山ある。

 結構いい気分で映画のチラシやキャッチをみると、多くの日本のジャーナリストと称されている人たちが絶賛のコメントを次々としている。
 しかし待てよ、彼らはあの映画の中で何を見たのだろうか?誉めすぎじゃないかな。
ボクは疑問に思った。

 映画の初めのモノローグみたいな部分で、「戦争は麻薬だ」という字幕がはいる。
結局、この映画のテーマはそれなんだなと観ている途中で気付いた。
任務を終えアメリカに帰郷したイラク戦争の英雄にとって、家族のいる故郷は退屈なだけ…。
また、悲惨な戦場へ戻ってゆくところで映画は終わる。

麻薬の様な戦場が彼のすみかなのだ。

劇中でアメリカの兵隊であるの彼らの敵は、イラクの爆弾テロリストだ。
でも、彼らの本当の敵は誰なのか。
 はたして闇に隠れたテロリストだけなのか。
『ハート・ロッカー』の中には、その答えがない。
その事が凄く不満だ。

この映画を絶賛している人たちに聞いてみたい。
本当の敵は、誰だ!? と。

普段日本映画なんかほとんど見ないくせに、『おくりびと』が受賞した途端あわてて劇場に駆け込み、「素晴らしい」「傑作だ!」なんて無批判に賛辞だけ繰り返した日本のコメンテーターとか、評論家だとか呼ばれている電波芸者たち。
あの年の日本映画にはもっと沢山の傑作があったはずだ。
それらを見ないでアカデミー賞の価値観だけで見た映画を、翼賛的に誉める事しかできないスノッブなテレビ・コメンテーターが氾濫した。


多分奴らこそが、実際に戦場で戦っている兵士たちの「本当の敵だ」という気がするのは、ボクだけだろうか?

今は亡き
ジョージ・C・スコットに聞いてみたい…。

7andy_d0207275.jpg





 
 

スポンサーサイト
2010. 03. 16. (Tue) 21:48  [映画コメント:0  トラックバック:0

コメント














トラックバック

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。