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『サラの鍵』 

1942年7月16日フランスのパリで起きた「ヴェルディブ事件」、
それを題材にしたタチアナ・ド・ロネの小説『サラの鍵』の映画化である。

サラの鍵①

「アンネの日記」とか杉原 千畝さんの「命のビザ」等で知られるナチスのホロコースト(ユダヤ人虐殺事件)。
同じ事がフランスでも実際にあったとは知らなかった。
それぐらいボク等は他国の事情には疎い。

その日の朝、アパートのベッドで弟とふざけ合っていた10歳のサラ。
フランス警察の突然の摘発を受け、両親と共に連行され、パリにあるヴェルディヴ競輪場に集められる。
一万人を超えるユダヤ人と一緒に…。
警察に踏み込まれた時、サラの咄嗟の判断で幼い弟をアパートの隠れ納屋に隠し施錠した。
直ぐ戻る、と言って。
その鍵を持った儘のサラ達は強制収容所に送られ、両親とも離れ離れになる。
あのアパートには二度と帰れない。
これがパリで起こった、いわゆる「ヴェルディブ事件」だ。
収容所で全てのユダヤ人たちは虐殺される、サラを除いて。
パリの警察も市民もユダヤ人狩りに協力したのだった。

一方、70年後の現代のパリ。
アメリカ人ジャーナリストのジュリア(クリスティン・スコット・トーマス)はフランス人の夫の両親が所有するアパートに転居する計画を持っている。

そのアパートこそが70年前にサラ達が住んでいたアパートで、サラの弟が置き去りにされた納屋がある同じ部屋だった。

サラの鍵②

そんな事は露知らず、ジュリアは偶然フランスであったホロコーストの特集を雑誌に書くことになり取材を続けていた。
彼女の取材の結果、誰もが語りたくない事実が段々と解き明かされれてゆく。

これがこの映画の中盤のサスペンス。

サラが経験した過酷で哀切な物語に、改めて心が締め付けられる。

サラの鍵③

取材の結果、ジュリアは夫たちと暮らす予定のアパートがサラ一家の部屋だった事を知る。
しかも、そこで起きた最悪の出来事まで知る様になる。

サラの鍵④

サラの両親はガス室で処刑され。
弟は納屋で死に絶える。

しかし、ひとり生きのびたサラはフランス人の心優しい農夫に助けられ、育てられる。
そこで美しい娘に成長するが、心に深い傷を持つサラはある朝、農夫の家を静かに去り、行方が知れなくなる。

何かに取りつかれた様にジュリアはサラを捜し続ける。
そして、とうとうサラがアメリカに渡り、そこで結婚し、子供をもうけた事を知る。

⑥サラ

生きていれば80歳近いサラだが…。
ジュリアが真実を知れば知るほど、
忌まわしい過去の深淵に踏み込む事になってしまう。

果たしてジャーナリズムと言えども、他人の秘密に土足で踏み込む事が許されるのか?

サラ⑦

この事に対しての明確な答えはこの映画には無い。
むしろジュリアの個人的事情と置き換えている。
つまり、45歳のジュリアが子供を身ごもり、産みたい彼女と、高齢で子供を育てたくない夫との確執に答えを出そうとしている。

このあたりが、この映画の弱い所かもしれない。

だけれど、フランスで起きたサラ一家の悲劇とそれに協力したフランス人だけの話にすると、
昔の悲しい出来事で終わってしまう。
イラク戦争をテレビの前で観ている視聴者の一人になるだけだ。

過去にあった事と、今をどう繋げるか。
そして、今の人がそれをどう考えるか。

この命題に、
監督のジル・パケ=ブランネールは上手く答えられたか?
映画を観て欲しい。

銀座のテアトルシネマは満員だった。
映画を観終わってエレベーターに乗ったら、
後ろのカップルが、「なんとか寝ないで最後まで観た」と話していた。
若い人にとっては、更に遠い過去の出来事なのかもしれない…。

ボク的には、
ジュリアから、サラの真実を50歳になった息子が初めて知らされ、最初は驚き、激怒し、
自分の母がユダヤ人だなんて筈はないと、拒絶される。
しかし、重い病に倒れていた父(サラの夫)からサラが隠し続けた真実を知らされる息子。
そして、最後はサラの人生を理解するに至るシーンでは、涙が溢れてきて仕方がなかった。
特に、ジュリアが悩んだ末に生んだ自分の娘に「サラ」という名を付けた事を知った50歳のサラの息子が思わず流した涙に、
ただただ、貰い泣きしただけの事だけど…。


「ヴェルディヴ」事件を初め、ボク等はヨーロッパであった70年ほど前の戦争の事をあまり知らない。
「ホロコースト」も多分断片的にしか知らない。

当時、ナチスドイツの指導者は国民の圧倒的多数の支持を受けていた事。
そして、ユダヤ人をヨーロッパの人たちは嫌っていた事。

それらは、全て「民意」だ。
ヒトラーもユダヤ人排斥も、「民意」によって支えられていた事を知るべきだ。

だから、
「民意」に拠って注目されている今話題の男を、ボクは全く信用していない。



いけない、余談が過ぎた…!?
ボクがこんな事を書くと、
密告されてホロコースト行きになる様な世界が、再び来ない事を祈るだけだ。










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2011. 12. 21. (Wed) 18:52  [映画コメント:0  トラックバック:0

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