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『一命』 

あまり期待して、いなかった。
むしろ、多分詰まらないだろうと思いながらも観てしまった。
しかし、意外にも、
三池映画にしては血が少なく、静かで、その上、見応えがあった。
この監督は時々予想を裏切るところが面白い。

一命?

テーマは「武士道」。
導入部からそれを予感させる演出と撮影・美術は中々の出来。
海老蔵のセリフの喋りに違和感がずっとあったが、役所広司で救われる。
時代劇には似合いそうもない瑛太だったが、凛とした侍姿は及第点といえる。
そして、もうひとつのテーマが「家族」。
満島ひかりという女優は不思議な魅力が溢れている。
今回の、難役ではないけれど日本映画の典型のようなは薄幸な妻役を軽々と演じてしまう。

海老蔵演じる喰いつめ浪人とその娘婿の家族の悲しい物語。
その仇役として役所演じる井伊藩家老と江戸上屋敷の侍たち。
<1962年の小林正樹監督の仲代達矢主演『切腹』のリメイクではなく、再映画化らしい。
ストーリーは『切腹』を観ていたので展開に驚きはないけれど、前作とはかなり印象が異なる。
それも、小林正樹監督ほどの思想的バックボーンを持たない三池の強みかもしれない。

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ただし、3D版で観たのは大失敗だった。
量販店の大型テレビで観る3Dのデモ映像は綺麗なのに、『アバター』の時もそうだったけれど、劇場で観る3Dはどうしてあんなに暗いのだろう。

そして、この映画を観てすこし時間が経つと、
だんだんと欠点が見えてくる。

義と情(なさけ)。階級社会と格差。家族と自分。
現代にも通用するテーマが混在している。
海老蔵演じる半次郎は全てを背負って単身、井伊家の上屋敷に向かう。
彼には退路を断つというよりも、退路が無いのだ。
それは後に解る。
そして、本身の刀ではなく、死を覚悟の竹光で闘う。
待っていたのは……。

「武士道とは死ぬことと覚えたり」
それを無残な死と捉えるか、葉隠れの極意と捉えるか?
アウトロー三池の面目躍如のはずが、
どうも交通整理が上手くいっていない。

余計なセリフが多いのも気になる。
役者に段取りのセリフを喋らせ過ぎなのだろう…。
大筋では映画の目指す所が伝わってはくる。
しかし、観客を感動させるクオリティには至っていない。
止むに止まれぬ事情で金目当ての「狂言切腹」に入った瑛太に、三両の金を与えれば話は終ってしまう。
また、「人の情け」に欠けた仕打ちをした井伊藩の役所家老に、大眼を剥いて復讐する義父の海老蔵、という単純な構図になり下がっていないか。
泰平の世になり、大藩に禄を這い安穏と暮らす侍と仕えるべき藩を失った喰いつめ浪人とのいわば私恨の争いに収斂されたら、小林正樹版『切腹』に勝ち目はない。

とは言え、
井伊藩の象徴である赤備えの鎧甲冑を薙倒して溜飲をさげた海老蔵よりも、
その甲冑を仕立て直し、藩主に褒められた役所家老側をラストにした映画のプロットは、
少しだけ納得できた。
それにしても、満島ひかり演じる美穂の哀切さだけが、妙に印象に残る映画だった。



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2011. 10. 18. (Tue) 20:50  [映画コメント:0  トラックバック:0

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