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『海洋天堂』 

『北京ヴァイオリン』の脚本で知られるシュエ・シャオルー(薛暁路)のデビュー作。
介護施設等への丹念な取材の中で生まれた作品だ。
 チンタオの水族館で働く王心誠・ジェット・リー(李連杰)は自閉症で知的障害がある息子の大福・ウェン・ジャン(文章)と二人暮らし。
しかも、彼は重い肝臓病であまり長く生きられない。
彼の死後、息子の大福は一人では生きられない…。

④海洋

冒頭のシーンが、そんな二人の入水自殺場面。
小船に乗り、互いの足に錘を縛り付けて、
「さあ行こうか」と大福に呼びかけ、海に入る。
その海中の描写が美しい。
ところが大福は泳ぎが上手で親子心中は未遂に終わる。

こんな健気な息子を死なせる訳にいかないと改心した王(ジェット・リー)は、息子に生きるための術(すべ)を教え込む。
ところが何度教えても、上手くはゆかない。
それどころか、彼なしでは一人で寝付けない息子の大福…。
回想シーンで甦る若い頃の彼の妻も、息子の将来を悲観して自死した事を連想させる。

音楽は久石譲で、撮影は何とクリストファー・ドイル。
あの酔っ払いのドイルが、こんな映画もちゃんと撮れるんだ!?
ウォン・カーウァイの時のスタイリッシュな映像とは一線を画した、
海や水を意識させるイノセントな映像が、女性新人監督の演出と上手く調和している。

そして、何といってもあのジェット・リーが、シナリオに惚れこんでノー・ギャラ出演した父親の王心誠役の演技は、心静かに観客の胸を打つ
何とか息子に自活の道を開かせるため、水族館の床のモップ拭きを何度も教えるシーンでは、
ホントに怒ってモップを振り回すのか…!? なんて心配はこの映画に限っては要らない。
それどころか、住所が記憶できない息子のシャツに名前と血液型等を書いた認知証を縫いつけているシーンでは目頭があつくなる。

海洋③

すべてが淡々と進み、王の死期が迫って来る。
しかし、遅々と進まない息子の自立への道。

バスを降りる時も、「降ります」が言えない大福。
そのまま通過しようとするバスを慌てて停める、ジェット・リー。
「降りる」ぐらい言いなさい、と文句を言う車掌に、
それが言えない子もいるんだ、と返す姿が涙を誘う。

そして、
自分の思いが上手く相手に伝わらない大福と、
サーカスのピエロ役の少女との儚い恋が、切なく描かれる。

①海洋

遠くへ旅立った彼女からの電話。
それに出られない大福。

大福役のウェン・ジャンが、なかなか可愛い。

他にも、王に惹かれながらも言い出せず二人の世話を焼く向かいに雑貨店の女主人役のジュー・ユアンユアン(朱媛媛)。
ピエロの鈴鈴役の グイ・ルンメイ(桂綸鎂)等、脇役も光る。

ラストシーンは書かない事にしよう。
これから観る人の愉しみに…。


この映画、日本での上映が中々決まらなかったらしい。


折しも、中国では列車事故。
そして、上海の世界水泳。

憎たらしい中国に、躍進する中国。
どちらにも属さない、中国もある。


日本は、
こんな映画も受け入れて上映できる、
そんな国であり続けて欲しいと願う。




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2011. 07. 28. (Thu) 09:46  [映画コメント:1  トラックバック:0

コメント














 

紹介が見事なので、観てみたい気になりますね。
2011. 07. 29. (Fri) 09:49 風月 [編集]

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